アキアカネ

アキアカネ♀/東京都江東区/2006.09.28
OLYMPUS E-330+OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye+フラッシュ (F10 1/160 ISO200)

アカトンボ(アカネ属)の代表種と言えばアキアカネですね。
古くから日本人にもっとも親しまれてきたトンボの一つですが、この身近なアキアカネの急激な減少が指摘され始めてすでに20年以上が経つでしょうか?

減少の原因として、当初は圃場整備による水田の乾田化や耕作方法の変化などが考えられましたが、現在では田植え前の育苗箱で使用されるネオニコチノイド系殺虫剤の影響が主な原因の一つに考えられています。
また、ネオニコチノイド系農薬の影響は、水田だけでなく、最近の研究ではマダラナニワトンボとベッコウトンボでその生息地の池において高濃度な汚染が確認され、(ネオニコチノイド系だけでなく複合的な農薬汚染の影響も考えられますが)これら絶滅危惧種の減少に影響を与えている可能性が指摘されています。

さて、今回の写真は、都会のビルの間のごく小さな田んぼにやってきたアキアカネ。
この田んぼでは、毎年、地元のボランティア団体が農薬や化学肥料は使わず昔ながらの米づくりを行っています。
そしてアキアカネもここでちゃんと羽化して飛び立っていくのです。

 

【引用文献】

  • 上田 哲行・神宮字 寛,2013.アキアカネに何が起こったのか : 育苗箱施用浸透性殺虫剤のインパクト.Tombo,55: 1-12.
  • 苅部 治紀・寺山 隼人・加賀 玲子・佐藤 武宏・坂部 貢,2020.岐阜県東濃地方の絶滅危惧種マダラナニワトンボ生息地におけるネオニコチノイド系農薬汚染の実態.Tombo,62: 26-37.
  • 苅部 治紀・亀田 豊・加賀 玲子・藤田 恵美子,2021.ベッコウトンボ生息地でのネオニコチノイド系農薬汚染の実態.Tombo,63: 1-7.