カトリヤンマは初夏に羽化し、羽化後は薄暗い林内や林縁で過ごします。
沖縄の7月後半に、羽化水域近くの林内に入ってみました。

カトリヤンマ

カトリヤンマ♀/沖縄本島北部/Jul. 2024
SONY α9III+SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM+1.4x Teleconverter+フラッシュ (F8 1/80 ISO6400)

カトリヤンマ

カトリヤンマ♀/沖縄本島北部/Jul. 2024
SONY α9III+SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM+1.4x Teleconverter+フラッシュ (F11 1/100 ISO3200)

鮮やかな体色の成熟個体が見つかりますが、成熟メス(上写真の2個体)の腹部先端の突起(尾毛)はすでに折れています。
もともとカトリヤンマのメスの尾毛は大変折れやすいことが知られており、折れる原因として交尾や産卵が考えられます。
上写真をよく見ると2個体とも腹部の先が汚れていることから、どうやら沖縄では7月でも産卵を行っているようです。
また、翅の先端付近(縁紋の近く)が褐色になっており、成熟の時間の経過を示しているのでしょうか?

 

カトリヤンマ

カトリヤンマ♀(未成熟)/沖縄本島北部/Aug. 2024
SONY α9III+SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM+1.4x Teleconverter+フラッシュ (F10 1/30 ISO3200)

3枚目のメスは8月上旬に撮影した未成熟個体で、体も複眼もまだ褐色です。
尾毛は2本とも折れずにきれいな状態で、遠目ではオスの上付属器のように見えます。

カトリヤンマ

カトリヤンマ♀(未成熟)/沖縄本島北部/Jul. 2024
SONY α9III+LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF+フラッシュ (F8 1/100 ISO3200)
※上写真と同一個体。林内の様子を広角レンズで撮影

 

さて、オスもすでに成熟した鮮やかな体色の個体が見られます。
見つかる数はメスよりもオスの方が多く、低い位置を飛んですぐに止まるので、撮影は比較的簡単です。

カトリヤンマ

カトリヤンマ♂/沖縄本島北部/Jul. 2024
SONY α9III+SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM+1.4x Teleconverter+フラッシュ (F11 1/50 ISO3200)

カトリヤンマ

カトリヤンマ♂/沖縄本島北部/Jul. 2024
SONY α9III+SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM+1.4x Teleconverter+フラッシュ (F11 1/30 ISO6400)

7月なので、まだきれいな個体ばかりですね。
静止個体を撮るなら、秋よりもこの時期がおすすめ。

それにしても、(毎度言ってしまいますが)沖縄のカトリヤンマはオスもメスも複眼の青色の輝きが見事です。