沖縄本島北部のやんばるの森の中を歩いていると、小さな沢の脇でツクツクボウシタケを見つけました。
ツクツクボウシタケは、東アジア、南アメリカ、オーストラリア等に分布し、日本では宮城県から沖縄県にかけて確認されています。
一方、ツクツクボウシは東アジアに広く分布し、日本では北海道から鹿児島県にかけて生息するセミなので、ツクツクボウシタケの宿主はツクツクボウシだけではないことになります。
沖縄本島には、ツクツクボウシの仲間(Meimuna属)として、オオシマゼミとクロイワツクツクの2種が生息していますので、このどちらかが宿主になっているのかもしれません。
掘り出してみたところ、断言はできませんが幼虫の大きさから宿主はオオシマゼミのようです。
幼虫から菌糸が細い根に絡むように伸びており、掘り出しに苦労しました。
また、すぐそばで別のツクツクボウシタケを発見。
先の掘り出しに時間がかかってしまったため、日が傾き林内は陰っています。
2個体かと思い、慎重に掘り出してみると・・・
1個体でした。
こちらも幼虫の大きさから宿主はオオシマゼミのようです。